他職種との人間関係の悩み

介護士の仕事上の悩みは挙げたらきりがありませんが、特に職場で一緒に仕事をする他業種のスタッフとの人間関係が問題となる事例が多くあります。
介護施設においては、実際に介助に関わる介護士の数が圧倒的に多いですが、マジョリティだからといって、必ずしも発言権が強いとは言えないのです。

介護士は、他業種の職員に比べても、高齢者と接する時間が一番長く、高齢者について他業種のスタッフよりもよく知っているという自負心が強くあります。
その一方で、医師や看護師などの医療従事者をはじめ、作業療法士や言語療法士といった有資格者は、専門分野に関する自信があり、自分の得意分野に関しては、強い主張をすることが少なくありません。

例えば、身体の不自由な高齢者を散歩させる件について、介護士と他業種のスタッフの間で意見の対立を引き起こすことがあります。
日頃から狭い施設内で暮らしていて、たまには外の景色を見たいと願っている高齢者の気持ちがわかる介護士に対して、外出のリスクを懸念する医療従事者から、反対の声が上がることもあるのです。
医療の専門家から健康上のリスクを指摘されると、介護士は引かざるを得ないでしょう。
このように、職場で主導権を握る機会が少ないことが、介護士の悩みの種となることが多いのです。

解決策として、様々な業種のスタッフが集うケアカンファレンスなどで交流の機会を増やし、対等な立場で意見を交換して、相互理解を深めることが大切だと言えます。
特に、現場スタッフの役割分担を明確に決められれば、こうした意見対立を減らすことが可能となります。